休職して半年経ったので、以前の自分の日記を見たら地獄だった
私は現在休職している。
原因は担当プロジェクトでの私のミスが重なり、毎日のように指摘を食らい、そのスケジュールに耐えられなくなった為だ。
診断は適応障害だった。
自分の会社はブラック会社どころか、ホワイトに近い会社である。
社長の気さくさにひかれて入社した。
同僚も同年代が多く、みな気さくに話せるよい間柄だった。
年に一度の社員旅行もあり、賑わいのある会社だった。
問題があったのは自分だった。
自分は転職を2度している。
一度目は自身の知人にはうつ病と話して、結局本当のことは話せていないが、
勤怠不良のためだった。
2年と少し勤務したが休まない月はなかった。
おかげで一年目から欠勤がついた。
遅刻も多く、昼の研修時間に起きていられずトイレで寝てしまうこともあった。
先輩からは不審の目を浴びているのがよく分かっていた。
助けてくれた先輩もいたが、その先輩の信頼を裏切る自分がとても嫌いだった。
結局3年目の8月、勤務不良が親に伝わった。
自身のお金の管理も上手く出来ず、借金は100万円程あった。
親と話し合った翌日に会社を辞め、地元に帰った。
借金100万円は親の積立で返してもらった。
自分の社会人スタートは散々たるものだった。
その後、地元の飲食店で契約社員として働いた。
週5の12時間労働は非常にキツかったが、何とか親に100万円を返した。
働き始めてから1年後、転職を考えだした。単純に仕事がキツかったためだ。
元々高専出身でプログラムに理解があったため、IT企業に応募した。
応募した1社目が今の会社だった。受かったときは非常に安心したのを覚えている。
入った今の会社は和気あいあいとして楽しい雰囲気があった。
しかし、私は再び欠勤と遅刻を繰り返すようになった。
社長が社員を大事にすることを常としていたため、
私は入社4年目だが、クビになってもおかしくない位だ。
お金の管理が杜撰なのは相変わらずで、今も50万ほど借金がある。
社会人を始めたときから、私はひたすらに罪悪感に苛まれている。
まともに仕事ができない、生活もまともに送れない。
恩人の期待を裏切り続ける自分への失望感は、暗く腹の下に溜まっていった。
そして今年。
3年続けたプロジェクトが終わり、別のプロジェクトへ移管されることになった。
移管先の上司は気さくな人だったが、仕事には厳しい真面目な人だった。実績もある人だ。
私もお家に伺って夕飯をご馳走になる位にはお世話になっていた。
私は相変わらず欠勤と遅刻の常習だった。
その点にはあまり上司は触れてこなかったが、
仕事の実力においては非常に指摘を受けた。
IT業界は毎日勉強を続ける気概が無いとやっていけない業界である。
私は仕事で困った場合に都度勉強はしていたが、それだけだった。
上司が求める能力に欠けていた。
上司からの指摘に対しひたすら頷き、修正を繰り返していた。
プロジェクトが始まってから半年。私は提出した作業計画から大幅な遅れを取っていた。
上司も作業計画の遅れに業を煮やしていたと思う。私への叱責は強くなっていった。
自分も、遅れる作業計画と他メンバーへの負担で罪悪感は一層積み上がっていった。
そして5月のGW直前。私はベッドから起き上がれなかった。
腹痛に頭痛、顔を上げるのも嫌になっていた。作り笑いも出来なかった。
その日は会社を休み、GWは実家に帰らず一人暮らしのアパートで寝ていた。
悪夢も見るようになった。初めて自分が死んだり他人を殺したりするような夢を見た。
結局GW終盤になっても外へ出ることが出来ず、
休職させてもらうことになった。
半年が経過して、当時よりはだいぶマシになった。
休職中の傷病手当金申請のため、会社とはSlackを用いて連絡を取っているのだが、
不意に見てみたくなったものがあった。
Slackにはアカウントを作成した際に個人のプライベートルームが用意される。
誰にも見られないので、そこに毎日の記録を残していた。
「休職前の自分はどのようなことを書いていたか」
自分の現状を見返す上でも少し見てみようと思ったのだ。
プライベートルームの毎日の記録には、正直言って絶句した。
毎日「死にたい」と呟き、「今日の自分のどこがダメだったか」「どれだけ人に迷惑をかけたか」「明日以降自分はどこを直せばよいか」などが延々書かれていた。
自信の事を反省し、改善点を洗い出すのは良いことだと思う。
だがこの記録はそのような内容ではなかった。
自分を否定し、自分を恨み、如何に自分が無価値であるかを諭すような内容が書かれていた。
途中まで読んでいるところで、吐き気がしたので読むのを止めた。
まるで以前の自分と同期しているような感覚が来て、フラッシュバックを起こしたためだ。
改善したと思っていた。
また何かを始められると思っていた。
だが、私は何も変わっていない。
ベッドから起き上がれなかった自分から何も変わっていない。
ずっと何かに怯えて生きているようだ。
半年間、前に進む方法を考えて少しづつ実行してきたが、
私は未だ、沼の中にいるようだ。