雨とラジオ

思いついたことを書き留めていくブログ

小説 「海の幼馴染」

海で保安員の仕事をしていたら、久々に見た幼なじみの女の子。
昔からカナヅチで、俺に引っ付いてビービー泣いていた。
今は髪も伸び手足もスラッとしていて、随分綺麗になったようだ。
ふと目が合うと足早に近づいてきて手を取り、岩場の陰に連れていかれた。
話を聞くと未だに泳げないらしく、泳ぎを教えてほしいと言ってきた。
友達に練習に付き合ってもらうのは恥ずかしいらしい。
渋々付き合い始めたが、毎日女の子のお尻を見ているんじゃないかと、口端を釣り上げながら幼なじみはからかってきた。
確かに炎天下の中、可愛い女の子が通り過ぎると目端で追ってしまう。
だが俺は目の前の身体が魅力的だったため、あまりそのセリフは耳に入って来なかった。
そしてそのからかった態度が俺の何かを切り替えたのか、気付くと幼なじみの尻を鷲掴みにしていた。
幼なじみは絶句しつつも飛び上がり、バレーのクイックさながらに俺の頬を平手打った。
頭から湯気でも出さんばかりにカンカンになって帰っていく、その背を見ながら俺は思った。
「楽しくなるかな、今年は。」

 

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あとがき

ネタが思い付かなかったので、メモで取ってあったものを掲載します。

これからも記事のネタに困ったら投稿します。

唐突に思いついて唐突に書き出すしかないので、

文豪と呼ばれる方々は凄いなぁと思います。